サケの人工授精
サケの季節になりました。
ついでに、酒の美味い季節にもなりました。
サケの粕汁に熱燗の酒なんて、最高の組み合わせです。
五穀豊穣、水産物豊漁を願って、色んなものを美味しくいただきましょう。
お元気ですか。海洋生物学科の岡本です。
さて、先日、海洋生物学科の1年生は、豊平川さけ科学館へ、
サケの人工授精の実習に行ってきました。
春には見学実習でお世話になりましたが、この季節は人工授精でお世話になります。
春に行って以来、何度か遊びに行っている学生もいるようで、
身近な施設になっています。
まず、池から、親魚をタモ網で捕獲します。
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魚を見ると、学生の目が輝くのは嬉しい反応ですね。
館の方から、「麻酔にします?棍棒にします?」と質問されました。
サケを気絶させて卵と精子を得るので、その方法を聞かれたのですが、
S本くんに聞くと「棍棒で」と即答したので、棍棒になりました。
Y田くんは、何度も叩いてなかなかサケを気絶させられず、
クラスメイトから「サケが可愛そうだろう!男なら一発で決めてみろ!」
などと突っ込みを入れられていました。
気持ちが優しいのだということにしておいてあげましょう。
K地さんは、一発で気絶させていました。
さすが元、太鼓部。
さんざん野次っていたS本くんも、Y田くんに負けないくらい叩いていました。
オス2匹、メス1匹の計3匹を運びます。
オス2匹を使う理由は、万が一、
精子に受精能力がないという事態を避けるためだそうです。
続いて、外観の説明を受けます。
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成熟したオスメスの違いなど、勉強になります。
続いて、計測です。
体長と体重を測ります。
そして、いよいよ、採卵です。
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岡本は、何度このシーンを見ても、美味しそうなイクラにしか見えません。
卑しい心に反省です。
鳥の羽で優しく回収したら、
オスの精子を混ぜます。
ここでは受精はしていません。水に浸けて、初めて受精となります。
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受精卵は、少し白っぽくなります。
人工授精はここまでですが、もう少し、サケから学べることがあります。
川を上るサケは、ブナザケといいます。肌目がブナの皮みたいな色になっています。
このサケの鱗をピンセットで抜き取ります。
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抜いた鱗は、記録用紙に貼り付けますが、
実際の使い道は、
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年齢査定です。サケの鱗は、成長と共に、同心円状に、
木の年輪のように大きくなっていきます。
特に、季節によって摂餌の具合が変わるので、
線の間隔が広いところと狭いところが出来て、年齢を数えることができます。
毎年、見せてもらいますが、結構難しいんですよね。
最後に、解剖。
結構、内臓やら脳やら見るので、ダメな人はダメだと思うのですが、
学生達は「見たいです!」と声を揃えてリクエストしていました。
楽しみながら、積極的に、好奇心をもって実習できていたのではないかと思います。
岡本としては、館の方が、「カギセンさんの学生さん」と、
愛称で呼んでいただいたことが嬉しかったです!
これからも、そう呼んでいただけるよう、学生達に期待したいと思います。