「それぞれに、でも繋がってる:その2」
S君
自然豊かな日高新冠の「はなはなファーム」さんに就職。
ここにも当学科の先輩たちがいます。
在学中も野生児っぷりをいかんなく発揮していた彼。
実習中もそのまま森へ帰って戻ってこないのではとハラハラしたものです。
就職支援室の佐藤先生が職場を訪ねたときも、ポケットからそっとセミを取り出し
「さっき捕まえました」
と笑顔を見せた彼。野生児っぷりはますますのよう。
研修があって札幌に来た時に顔を見せてくれました。
日を浴びてるなぁという色合いになっていました。
力仕事も多く、特に豚舎では豚に負けないパワーを必要とされるそうです。
細い彼でしたが若干たくましくなったように感じました。
街まで遠いなんて話していましたが、それ以上に周囲の自然が楽しすぎて苦にならないというまさにBORN TO BE WILDな彼にピッタリの職場のようです。
日を浴びてると言えば
S君(イニシャルS多いな……)
花卉栽培、緑化造園工事の「サン・ガーデン」さんに就職しました。
ホームセンターに花を卸していたり、有名ホテルのロビーやアトリウムの花壇なども手掛けている会社です。
先日クリスマスといえばのポインセチアを持ってきてくれました。
気取りやがって。
なんかミュージシャン感を醸し出しています。
地下鉄でもじろじろ見られたって、まぁそうでしょう。
普段は割とクールな印象の彼ですが、スカしてばっかりじゃないことを私は知っています。
毎年6月に大通公園で行われる『花フェスタ』。サン・ガーデンさんも出店していまして、私もこっそり見てきました。
盗撮。
こんがり日焼けした彼がしっかり接客していました。
物陰から涙しながら思わず盗撮してしまいました。
今は花壇の整備の仕事が多い彼、本当は栽培の方をやりたいと言っていました。
でも私は現場を知っておくことも大事だと思います。
作る、売る、手入れする。いろんな立場を知って、それをフィードバックできるようになればきっと希望の部署で働けるようになるでしょう。
「雑草の知識に関しては上に立てる、勉強が役に立ってます」と言ってくれましたが、これも現場だから発揮できた知識です。
遠回りなんてありませんよ?
もう一つ感動したのが現場の技術『冬囲い』
学校のツツジの冬囲いにダメだしされてしまいました。
コートに革靴というスタイルにも関わらずむずむずしたようで
「ハサミないっすか」
と、庭に突っ込んでいき、素早い手際でお直し。
冬の殺風景な庭をいかに魅せるかについて語りながらびしっと整えるS君。
かっこよく整いました。
「これでもM君が見たら鼻で笑われるかも」
と
M君は造園業の「岩本石庭」さんに就職したクラスメイト。
冬囲いは本業です。
互いにリスペクトしあいながら技術を磨きあっていく。
こうしたつながりを持ち続けて欲しいものです。