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海洋生物

校外実習~忍路で臨海実習~

学生を校外実習に連れて行く時、運転するのですが、
助手席に学生が座りたがりません。
まるで、助手席が罰ゲームのような扱いなのが納得いきません。
 
お元気ですか。海洋生物学科の岡本です。
 
さて、海洋生物学科の1年生は、おたる水族館を見学した後、
小樽の忍路湾にある北大の臨界実験所へ移動しました。
 
みんな大好き、海辺の実習。
 
しかし、この日は台風接近の大時化。

滅多に荒れない忍路湾に白波が立ち、窓ガラスに雨が叩きつけ、
歴史的建造物である実験所が心配になるほどでした。
 
学生達は「釣り!」「磯!」などと妄想していたかもしれませんが、
結構、実習は忙しく、

到着してすぐに実習開始です。
しかも、

みんな大嫌いな計算から。
対物ミクロメーターと接眼ミクロメーターの使い方を習います。
何人もが遠くを見る目をしていました・・・
 
続いて、キタムラサキウニの殻径をノギスで測るために、

棘を散髪します。
綺麗に散髪すると、ウニが5つのパーツで成り立っていることがよく分かります。
 
殻径を測ったら、放卵と放精を促します。
 

白い方が精子、黄土色の方が卵です。
 
前評判では、時期的に放卵も放精も無理ではないかと言われていましたが、
一人を除いてどちらかをゲットできましたので、
人工授精は大成功でした。

受精卵はどんどん発生を進めていきますので、
各ステージをスケッチします。
 

 

2細胞期。
発生の合間に、学生達は何をするのかと観察すると、

お絵かき大会や、

トランプ大会など、
ほとんどの学生がお互いに声を掛け合って楽しい時間を過ごしていました。
自分勝手に楽しまないところが、1年生、好感度高いです。
 
雨が小降りになり、うねりが少し治まりだすと、
釣りに繰り出す学生や、

プランクトンの灯火採集にはまる学生が出始めました。
釣りに行った学生がプランクトンを観察したり、
プランクトン採集をしていた学生が釣果を聞いたり、
ここでも互いに声を掛け合って楽しんでいました。

岡本も、プランクトンにどっぷりはまり、無我夢中の写真。
時化ると、海には行けないけど、普段見られない面白い生物が岸に寄るので、
時化も悪くないと思います。
 
翌日、うねりがひどかったら、打ちあがった生物を拾うしかないと思っていましたが、
奇跡的に磯に入ることが出来ました。
 

磯で海藻や磯の生物を採集しました。
 
お昼を食べたら、フィッシング学の坂田先生が関わっている、
尻別川のイトウのパネル展へとニセコに移動。

 

台風渦中の臨海実習でしたが、無事に通常の実習を終えることができました。
 
入学半年の1年生。
まだまだ伸びシロが多いのですが、
ほとんどの学生が確実に来年の今頃、成長してくれるのではと思える行動をしていました。
 
純粋に臨海実習を楽しみ、校外実習を満喫し、
クラスメイトと同じ時間を共有することを大切にし、教員の存在も忘れず、
岡本自身が楽しい実習だったと思える内容でした。
 
あとは、普段の学校生活でも、精一杯人生を送ってほしいと思っています。