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自然環境

イルミネーション【 天候:ホワイトクリスマス 】

こんにちは。
札幌の大通公園などでは色鮮やかなイルミネーションで心にぎわうシーズンですね。
今年は青色発光ダイオード(LED)に関する研究で、3人の日本人科学者がノーベル賞を受賞するという明るい話題もありました。
 
冬休み直前の分析化学実習で、光に関する実験を行いました。
「炎色反応」です。
金属の含まれた溶液を白金線に付けて、ガスバーナーの炎に入れると、金属の種類によって炎の色が異なってみえる・・・
皆さんも中学校の教科書などで見たことがあるのではないでしょうか?
 
なぜ炎の色が変わるのか?
簡単に説明すると、金属原子が熱エネルギーを受け取り、その後、受け取ったエネルギーを光エネルギーとして放出するからです。
原子の種類によって、放出される光の波長が異なるため、炎の色が変わります。
 
実は光の性質は、分析化学において非常に重要です。
・溶液中の物質による光の吸収度合いを測定する・・・吸光光度法
・加熱して原子自身の光の吸収度合いを測定する・・・原子吸光光度法
・プラズマで原子にエネルギーを与え、放出される発光を測定する・・・ICP発光分光法
これらの分析法は、水質や大気といった環境分析にも利用されています。
炎色反応はこれらの仕組みを理解する、基礎の基礎となる実験です。
 
自然環境学科では、白金線ではなく、るつぼを使います。
さながらクリスマスキャンドルのような炎色反応の様子に、例年、学生さんには心癒される実験として人気があります。
 

見えづらいですが、1番左が赤、左から2番目が緑、右から2番目が橙色
 
皆さんが、イルミネーションのように明るく、楽しいクリスマスとお正月を迎えられますように!