どこだ? 大腸菌を探せ!
微生物学実習では、顕微鏡操作にも慣れてきたころに
“グラム染色”を行います。
写真の 上の試験管、E.coli(大腸菌)と
下のS.aureus(黄色ブドウ球菌)の2種類を一緒に混ぜ込み
染色、脱色、そしてもう一度染色を行って
2種類の菌の“形”と、“染色性の違い”を観察します。
低倍率(4倍の対物レンズ)程度だと
染色液の汚れ? のようにしか見えません。
これを拡大(10倍の対物レンズ)して、
更に拡大(40倍の対物レンズ)していきます。
この段階では、菌の形も 染色性の違いもわかりません。
最後に、特殊な100倍の対物レンズを使って観察します。
最初のブドウ球菌の量が多すぎたためか
それとも後から混ぜ込んだ 大腸菌が取れていなかったのか
「大腸菌がいない!」
「大腸菌、どこ行った~」 と叫びながら観察していましたが
グラム染色がうまくと
そして、顕微鏡観察に慣れてくると・・・
小さすぎて 写真ではわかりにくいですが・・・
紫色の丸い形をした菌が、グラム陽性菌のブドウ球菌、
そして、赤い色で少し細長い
ソーセージのような形をしたものが大腸菌です。
グラム染色は
脱色時間が大きなポイントになりますが
染色がうまくいかなかった人も、大腸菌の存在は確認できました。
次回は、難易度の高い鞭毛染色をやってみましょう!