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遺伝子工学実習見学〜ようこそ、魅惑のDNAワールドへ

9月19日、「遺伝子工学実習見学」が行われました。
「遺伝子・生化学コース」2年生の実習を1年生が見学します。
この日の実習内容は「PCR」と「電気泳動」。
 
インフルエンザやデング熱など病気を引き起こすウイルスの型を調べる、犯罪捜査で個人を特定する、というニュースを聞いたことがありますよね。これはウイルスやヒトのDNA型を解析しているのです。このとき材料となるDNAを短時間に大量に用意するためにPCRが使われています。

1年生が4グループに分かれ、各グループに一人の2年生がついて実習開始!
まず、PCR実験の工程を見せてもらいました。
マイクロピペットを使い、微量の試薬を次々と加えていく2年生。

「はい。それじゃ、やってみましょう〜。」と1年生にもマイクロピペットが渡され、「水」を量ってみました。「こんなに少ないのか!」「ほんとに入ってる?」「もっと強く押して!」と大騒ぎに。

次に試験管を「ボルテックスミキサー」で攪拌し、遠心分離器をつかって「フラッシュ」します。短時間、遠心をかけることで壁面にくっついた試薬を底に集めるのです。
 
 
できあがった反応液を「サーマルサイクラー」にセットします。「意外と小さい機械だね。」「え、これだけなんだ。」という声。
 
 
続いて「電気泳動」のサンプル注入練習。電気泳動は、DNAを大きさによって分離するために行います。

 
寒天でできた薄い板(ゲル)の上に小さな溝があり、そこにサンプルを注入します。「突き破った!」「手が震える。」と、これも大騒ぎ。「もう片方の手で押さえて」「肘をついてみたら?」と2年生がアドバイスを。

 
2年生も各自のサンプルをゲルに注入しました。うまくDNAが大量にコピーされていたら、それがゲル上の正しい位置に集まります。

電気泳動を待つ間、実験器具の洗い方の指導がありました。
「キュキュッと音が出るくらいこすって、水がはじかなくなるまで!」
実際にやってみるとなかなか大変で「ふだん、こんなに洗っていなかった」との声が。今後はよろしくお願いします。

最後に、電気泳動の結果を確認。・・・まずまずでした。

 
あっという間の4時間。1年生には、来年度「遺伝子・生化学コース」と「食品コース」のどちらに進むか、選択のヒントになる体験でした。一方、一人で5〜6人の1年生を指導した2年生の堂々とした姿はほんとうに立派。よくがんばりました。お疲れさま!